す、す、すみませんっ。以後気をつけますっ。
思わず謝ってしまいました。
ワープロ変換の影響もありますが、
コピーライターが(こだわりの多い少ないは別として)
配慮した「文字配り」は、デザイナーの
「あーそうでしたか、すみません、気をつけます」
という軽い言葉で処理されがち。デザイナーの「誤字脱字」は、永遠の課題だなぁ。
サイトウのサイが齊だろうが斎だろうがどっちでもいいじゃん、読めれば。小せえことに拘んなよ。って思ったのがたった1週間前ってのが情けない。反省しました。
ただ、リンク先の例えで書かれているケースはちょっと疑問です。コメント欄にもありましたが、デザイナーは文字をビジュアルでとらえています。一枚の絵の中に文字を加える時、キャッチコピーだったらメインに考えると思うんです。メインと言っても「文字の中ではメイン」という意識なので全体からすればサブなのかもしれませんが、重要度は高いはずです。そのときの視点というのは文字の持つ意味ではなく、文字の数や形なんですね。なので「、」や「。」があるかないか、1文字スペースがあるかないか、ましてや漢字か仮名かカタカナかというのは、全体に配置した時に大きく影響するので、ビジュアルでとらえるからこそ見落とさないポイントだと思います。なので、そんなことあるのかなあ、と不思議に思いました。
とは言え後回しにされそうな箇所ではありますから、気が回らなかったこともあるかもしれません。というか、頭ではわかっているけれどやってるときはその重要度を忘れがちなのです。指摘された時にデザイナーは、軽く「あっそう」と言っているように見えるかもしれませんが、心の中では「そりゃないぜベイビー」を歌ってるのだ思います。いや、私がしばしば歌ってるんですけどね。自分うっかりは自覚しているのですよ。そしてそれが致命的なケアレスミスというのも解っています。
ここの部分に修正が入ったら、元からやりなおさなきゃってことが多々あります。文字の並びと全体の釣り合いが取れなくなって居心地悪い。ここが1文字増えるんなら文字間を狭くするより横長にする方がいい、そうすると下の絵との重なり具合がブツブツブツ。下の絵を動かしたらここに変な空きがブツブツブツ。一度完成させたものを部分的にいじるのはもうほんとに泣きそうになります。何であの時文字に気を付けなかったのかなあ、トホホ、な気分です。
反対に、「川島さんの原稿では、
<心がけを、大切にしてください。>になってましたけど、
3行で組みたいので、心がけを、
たいせつに
してください。では、だめですか?
大切がひらがなのほうが優しく見えるし…なーんて提案なら、大歓迎です。
よくぞ言ってくれた!とデザイナーを評価します。
横一列に文字が並ぶ細長長方形よりも正方形に収まるようにしたかったんでしょうね。このデザイナーの「自分の希望を通すためにコピーライターも文句を言わないような落とし所を見つける手腕」はデザイナーは身に付けておいた方がよいです。
思考順序としてはこんな感じだと推測します。
四角くしたい。
↓
文字数を増やせばできる。
↓
ひらかなに変えたら増える。
↓
変えてもコンセプトに外れてない。
↓
これならコピーライターも「うん」と言うだろう。
書いてるうちに「ほらやっぱりデザイナーは言葉なんてどうでもいいと思ってんじゃん。」と言われそうな気がしてきました。
形かよ、文字数かよ、収まりかよって。
まあそうです。平たく言えばコピーライターが真剣に考えた言葉を記号扱いです。ですがそれはコピーライターとデザイナーの役割分担ということで、決してどうでもいいと思ってるわけではありませんので、そこのところは汲んでください。双方で折り合いが付いて良いものが出来上がるのがベストだと思います。
キャッチコピー以外に解説やら注釈やら文字がごちゃごちゃあるのは「一塊」で判断しているので、「齊だろうが斎だろうがどっちでもいいじゃん」的扱いをしていることはご指摘の通りです。デザイナーは誤字脱字するものとして取り扱いください。一言「ここは配慮している」というのを付け加えていただけると、デザイナーもモノ作りのプロですから尊重すると思います。要するに両者は尊重箇所が違うので、相手の範疇になると何が大事かさっぱりわからないんですね。コミュニケーションの問題だと思います。
べつにどっちでもいいじゃん、と思う読者の方、
いるかなぁ。
これについても言及したいですし、イトヘン業界のデザイナーと広告屋業界のデザイナーの違いもリンク先のエントリーから見えてきたので、後日書きたいと思います。
ひとまずこれでTBさせていただきます。